シンプル イズ ベスト

ちょっとした手違いだったようだ。

2週間も前に申請した当社取扱物件の公文書開示請求について、

一向に連絡がないものだから担当窓口へ赴いた。

すると、どうやら未処理だった模様。

 

特に急ぎの案件でもないし、ミスは誰にも起こり得る。

世間じゃ相手方の些末なミスを見つけては鬼の首取ったように

騒ぎたてることが流行っているが、それはヤセ犬のすること。

自らの行動判断基準を「善悪」・「損得」よりも「粋か粋じゃないか」に

置く筆者にはとても真似できません。

ご担当者殿、ご心配なく。 サクっとやっちゃってくれぃ。

 

されど、その御仁の説明には笑った。氏の名誉のために市町村名

は伏せるが、その迷釈明をご紹介しましょう。

「なんらかの原因で、書類がこちらに保存されていないカタチで、

再申請というカタチになりますが、優先というカタチで対応させて

もらいます。」

カタチ、カタチって貴殿は何角形か!? 要は、「申請書なくした。

急ぐんでもう一度申請してくれ。」 のことですやん。

 

元来、言葉は進化するものだし、言語学者でもない筆者が、「正しい日本語」

を指南する立場でもない。昔から、婉曲語法は役人の専売特許といわれて

いたが、今でも脈々と受け継がれているようです。

 

“Don’t use the passive voice! ”  (受動態は使うな!)

英語圏へ留学経験のある方なら、ライティングの授業でサンザこう言われたん

ではないだろうか。 行為者のはっきりしない受動態はパンチが弱く、自身の

仮説を証拠を挙げて立証するリサーチペーパーには不向き。 Aプラスを狙う

生徒は決して使いません。

ひるがえれば、動詞が意味する行為の責任を誰も取らずに済む受動態は、

「謝りたくない人」にとって誂え向きということ。担当者殿の釈明はまさに

それでした。

 

それでは、英米にはこういった婉曲語法はなんぞないのか?

いえ、ガンガンありますよ。

むしろ、art of evasive speech はコッチが本場なんじゃないかと思うほどです。

 

もっとも、こちらも多くはワシントンやホワイトホールの話ですが、リアルな

政治の話はココでは止めときましょ。

代わりに、ワシントンポストの古い投書からひとつご紹介。投稿人はAnne Marie

Welshさんという女性です。

※ホワイトホール  イギリスにおける日本の「霞が関」

 

Welsh氏は、ワシントンの典型的な小役人の典型的な悪文報告書として以下を

挙げる。

The implementation plans for innovative agency programming in the conduct of

technical assistance were the subject of a wide-ranging three-day conference

attended by departmental personnel from the region.

(直訳)技術援助のあり方における斬新な当庁事業計画の実行案が、この地域の

本省職員が出席した広範囲にわたる3日間の会議の主題であった。

 

Welsh氏曰く、上記報告書は次のようにリライト出来るとのこと。

Nobody minded;everybody could translate:”We shot the breeze for three days;

here’s my travel voucher;when do I get the money?”

(意訳)3日間油を売ってきたよ。はいっ これが旅費報告書、おアシはいつくれんの?

 

いやあ 言葉って難しいですね。 ただ、これらは「わざと」難しくしているのミソ。

こんなコト書いていると、なんだか昔よく行ったフィリピンパブのおネエちゃんの

カトコト日本語の方がよっぽど分かりやすい感じがします。いえ ホント 直球で。

 

「ワタシ、モスコミュール召しあがる。 オマエ ビール飲むか?」

………….やっぱ 違うな。

 

 

 

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